一般的には、子供の方が第二言語を学ぶのが速いと言われています。
しかし、これは本当ではなかったようです。
アメリカの心理学者、Dr. Asherの研究によると、
8歳、10歳、14歳、成人がTPRを使ってロシア語を学んだ場合、
成人が最も上達が早かったということです。
例えば、アメリカに移民した家族の場合、
子供は学校に通い、遊びなどを通じて英語を学びます。
この様な場合、Throw me the ball. Come here.など、
常に言葉に行動が伴います。
言葉に行動が伴うと言うのは、
言葉と行動が一致することを意味します。
上の例で言うと、ある子供がThrow me the ball.と言った場合、
指示を受けた移民の子供は、実際にThrow me the ball.という行動をとると言うことです。
しかし、大人の場合は、It is very fine today.Yes, it is.など、
全く言葉に行動が伴いません。
この、言葉に行動がともなうかともなわないかが、
言語を学ぶ上で大きな違いをもたらしていたようです。
Dr.Asherの研究に戻りますが、行動が伴う方法(TPR)で第二言語を学んだ場合、
子供より大人のほうが学ぶスピードが速かったそうです。
しかし、ひとつだけ大人が子供に勝てないことがあります。
それは、発音です。発音に関しては、子供のほうが優れており、
思春期を過ぎてから第二言語を学ぶとアクセントが残るそうです。